日本のゴミの廃棄量は年間4,000万トン。その中でも生ゴミは大きな割合を占めています。生ゴミの廃棄量をできるだけ減らしたい!そんなとき、皆さんならどんな方法でゴミの量を減らしますか?
今回は、『ゴミの量を減らすためにできること、ゴミを減らす工夫』について、詳しくご紹介します。
日本のゴミ排出量の現状
まず初めに、日本のゴミ排出量とsdgsの現状について知っておきましょう。日本における一般廃棄物の排出量は減少傾向にあるものの、年間4,000万トンものゴミが捨てられています。その中で可燃ゴミ、生ゴミは大きな割合を占めています。
世界中には多くの飢餓に苦しんでいる人がいる一方で、食品ロスが発生している社会的問題だけでなく、環境問題や気候変動にも関わってきます。ゴミの埋立地で発生するガスが生態系への影響を与え地球温暖化の一因となっていることも覚えておきましょう。
またsdgsの目標達成にも程遠く「世界全体で食料廃棄を半減させる」「廃棄物の発生を予防し、減量・リサイクル・再利用する」など、ゴミの削減に関連する項目に課題が残っている状況です。そんな中で、国際的な問題解決のために一人一人の意識の持ち方が大切になります。
ゴミの量を減らしたいとき、どうする!ゴミを減らす方法とは?
日本で廃棄されるゴミの量をふまえて、家庭ではどうやってごみを減らしていますか?ゴミの量を減らすためには、どんな方法をとればよいのでしょうか。家庭でできるゴミを減らす工夫の実験をしてみました。
- ゴミを乾燥させる
- 生ゴミ処理機を活用する
- ゴミを冷凍する
- 食材を無駄なく使い切る
- コンポストを利用する
【ゴミを減らす工夫1】ゴミを乾燥させる
水分を多く含む生ゴミは腐敗しやすいため、乾燥させることで臭いや量を減らすことができます。専用の生ゴミ乾燥機を使うか、新聞紙などで水分を吸い取る方法も有効です。天日干しの場合は、皮付きの野菜で5~7日、葉物野菜で3~7日程、乾燥に時間を要します。
【ゴミを減らす工夫2】生ゴミ処理機を活用する
生ゴミ処理機は利便性だけでなく環境面にもやさしい器具です。生ゴミ処理機の活用によってゴミを乾燥・粉砕して、ゴミの量を減らすこともできますし、肥料として再利用が可能になります。中には購入補助金を出している自治体もあります。ゴミの量を減らせるだけでなく、環境にもやさしい機器として注目されているんです。乾燥には2~8時間程度の時間を要します。
【ゴミを減らす工夫3】食材を無駄なく使い切る
食品は必要な分だけ購入することで、食品の廃棄を減らせます。野菜の皮やくずもピクルスなどに再利用する方法も取り入れましょう。料理を作る際は適量を意識し、食べ残しがある場合は、翌日の食事に活用するレシピアイデアの工夫もできるとよいですね。
【ゴミを減らす工夫4】食材を冷凍する
賞味期限・消費期限が近い食品や余った料理は冷凍保存することで無駄を防ぐことができます。特に野菜や果物は、使い切れない場合に冷凍しておくとよいでしょう。食材を無駄にしないことはゴミの減量につながります。
【ゴミを減らす工夫5】コンポストを利用する
コンポストは日本の昔からの知恵の一つで、生ゴミを肥料に変える方法です。家庭菜園や庭がある場合、コンポストボックスを設置して、野菜くずや果物の皮などの生ゴミを有効活用できます。生ゴミを堆肥に変えてその堆肥を使って野菜を育てる環境循環のできる方法です。ベランダや室内でも使えるコンパクトなコンポストシステム(生ゴミ処理機やバイオ式コンポスト)などもあります。
短時間で生ゴミを乾燥させる方法5選!
ゴミを減らす方法として「ゴミを乾燥させてゴミの量を減らす」「食材を乾燥して腐らせないようにする」という人が多いようですが、雨や湿度が高い日には乾燥するまでに時間がかかってしまいますよね。
また、湿度が高い状態が続くと以下のようなトラブルが起こる可能性もあります。
- 水分が多いと乾燥に時間がかかる
- 湿度が高いとカビの原因になる
- 夏場は特に害虫が発生する
では、短時間で生ゴミを乾燥させるにはどんな方法がよいのでしょうか。
短時間で生ゴミを乾燥させるには?
生ゴミを乾燥させることで、ごみを減らせるだけでなく、衛生環境を整えることができます。ニオイやコバエなどの害虫も寄り付きにくくなるので、それらを気にせずに快適に過ごせるのはうれしいですね。
生ゴミを乾燥させる方法はいくつかありますが、それぞれで乾燥にかかる時間や手間が違うので確認しておきましょう。
生ゴミの乾燥方法1:電子レンジで乾燥
【やり方】生ゴミを小さく切り、キッチンペーパーや新聞紙で包んでから耐熱容器に入れ、電子レンジで加熱します。
【ポイント】短い時間から始め、様子を見ながら徐々に時間を増やしていくと良いです。加熱しすぎると焦げたりニオイが強くなるので注意してください。
生ゴミの乾燥方法2:生ごみ処理機で乾燥
【やり方】生ゴミ処理機があれば、生ゴミを簡単に乾燥できます。短時間でしっかり乾燥させられ、ニオイも最小限に抑えられます。
【ポイント】生ゴミ処理機には種類があるので迷ってしまいますが、長く使えるタイプを選んでください。
生ゴミの乾燥方法3:天日干しで乾燥
【やり方】生ゴミを小さく切ったら、できるだけ水分を拭き取ります。新聞紙などで包んで軽く押さえて水分を絞ったら、新聞紙やトレーの上に生ゴミを広げて干します。
【ポイント】生ゴミは薄く広げ、均一に干します。重ならないように広げることで、空気が通りやすくなり乾燥が均一に進みます。ネットやメッシュなどで虫対策をしてください。
生ゴミの乾燥方法4:扇風機で乾燥
【やり方】生ゴミをなるべく薄く広げて新聞紙に包み、扇風機をまわして風を当てます。風によって水分が蒸発しやすくなります。
【ポイント】 ゴミが飛び散らないようにします。臭いが出る可能性もあるので換気にも気を付けてください。
生ゴミの乾燥方法5:シリカゲルで乾燥
【方法】生ゴミを新聞紙やキッチンペーパーで包み、その上に炭やシリカゲルを置いて乾燥させます。
【ポイント】自然乾燥させる方法のため少し時間はかかりますが、脱臭効果も期待できます。
今後はどうなる?日本のゴミの量を減らすためにできること
ゴミの量を減らすことは世界的な課題になっていますが、今後は多くの家庭で「ゴミを乾燥させてゴミの量を減らす」「食材を乾燥させて腐らないようにする」などゴミを減らす工夫をするのが当たり前になっていくかもしれません。
環境にもやさしい方法でゴミを減らす取り組みは、次世代に向けての環境保護にもなります。小さな行動から始めることで大きな影響を与える可能性を秘めているので、まずは日々の生活の中でゴミを減らす工夫を取り入れることが大切です。